貫井さんのデビュー作。賛否は分かれるかもしれませんが・・・。 - 今！読まなあかん本１００選・・・時々、健康とか

【タイトル】　慟哭

【著　　者】　貫井　徳郎

　
【ジャンル】　サスペンス・ミステリー

【内容紹介】

痛ましい幼女誘拐事件の続発。難航する捜査。

その責めを負って冷徹な捜査一課長も窮地に立たされた。

若手キャリアの課長をめぐる警察内部の不協和音，

マスコミによる私生活追及。この緊迫した状況下で，

新しい展開は始まった！　サイドストーリイに，

黒魔術を狂信する新興宗教の生態や現代の家族愛を

鮮烈に描きつつ，人間内奥の悲痛な叫びを抽出した

この野心作は，北村薫氏をして，書き振りは《練達》，

読み終えてみれば《仰天》，と驚嘆させた，巧緻この上ない本格推理。

【最も参考になったカスタマーレビュー】

次々に幼女が誘拐され殺されていく。痛ましい場面は少し割愛され、

グロテスクなシーンが苦手な方に優しいと言えましょう。

読了後感じたのは伏線の巧さでしょうか。

犯人と警察官の視点で交互に語られ、時間と空間が

徐々に狭まってくる。有りがちな展開である。

ドンデン返しでそれらが交差してチャンチャン……ではなかった。

ドンデン返しで頭の中はグッチャグチャ。

バリバリめくっていたページは前後に飛びまくるが、事態を打開できず。

「そんなことしたら犯人が増えるで」とか、

「それはとっくに解決してましたとかいらんのやで」などなど、

想像してもムダなようなので、諦めて先を読む。

ドンデン返しを成立させる為に色々考えられるエンディングの中で、

これはかなり好きな終わり方でございました。